漬物とは【About Pickles】
漬物(つけもの)とは、野菜を長期保存するのために、「食塩」「ぬか」「味噌」「醤油」「酒かす」などに漬け込み、発酵させて旨味を与えたものを指します。
日本食文化の代表の一つでもあり、食卓に必ずといっていいほどおかずの一つとして存在していました。
スーパーや小売店で販売されていますが、自前で漬けると味や風味がオリジナルに調節できるのと、割安で漬けることができるため、糠床を持っている家庭がほとんどでした。
現代では、漬物を漬ける習慣が薄れているため、自前の糠床は珍しい風景になりつつあります。
また、各地域独自の漬物がお土産としても販売されており、地域活性化の一役を買っている漬物もあります。
漬物は別名「香の物(こうのもの)」とも呼び、高級和食店でのお品書きなどに書かれていることもあります。
漬物のはじまり
愛知県海部郡甚目寺町にある萱津神社で供物の野菜が朽ちていくのを惜しみ、神前のかめに塩蔵したのがはじまりだと伝えられています。
平安時代の生活方法を記載した「延喜式」に漬物、漬菜、味噌漬などの名があるので、かなり古くから行われたと思われます。
冷蔵庫がまだ存在していな時代には、食べ物の貯蔵方法に工夫がされており、漬物は先人の知恵の賜物です。
漬物の種類【Types of pickles】
塩漬【Salted】
白菜(はくさい)や野沢菜(のざわな)などの水分が多い葉菜類が塩漬にされやすく、葉菜類の水分が流出することによって塩の塩分が浸透し、美味しい漬物になります。
塩漬にする際に、昆布やゆず、唐辛子などを適量入れることで、味や風味に影響を与えて、さらに美味しくなります。
白菜の漬物【Pickled Chinese cabbage】
白菜(はくさい)はアブラナ科で、水分を多く含み、鍋料理にもよく利用される食材です。
白菜の栄養素は、「ビタミンC」「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」などのビタミン類や「カリウム」「カルシウム」などバランスよく様々な栄養素が含まれています。
漬物として取りすぎは塩分が気になりますが、美容効果やダイエット効果、がん予防などが期待できます。
胡瓜の漬物【Pickled cucumber】
胡瓜(きゅうり)は、ウリ科キュウリ属のつる性一年草で、黄色い花が咲き、実の部分を漬物にしています。95%が水分とされており、栄養価は低いですが、食感が良く、浅漬けなどでもよく食べられています。
大根の漬物【Pickled Japanese radish】
沢庵漬け【Takuan】
沢庵漬け(たくあんずけ)は、大根を干して乾燥し、しなびた状態で漬ける漬物です。
ぬか漬【Nukazuke】
ぬか漬(ぬかづけ)は、「糠(ぬか)」と呼ばれる穀物を精白した際に出る果皮、種皮、胚芽などの部分を利用し、水や塩、昆布などの材料を配合したぬか床に野菜を漬けて発酵させる食品です。
ぬか床には、大根、なす、きゅうり、ニンジン、カブなどを漬け、朝晩、ぬか床をかき混ぜて空気を入れて手入れをします。
ぬか床の作り方
鍋に水と塩を入れて火にかけます。塩が溶けたら冷ましておきましょう。
糠床の容器に「いりぬか」を入れ、「昆布(こんぶ)」や「鷹のツメ」などの調味料を入れます。
冷ましておいた塩水を3回くらいに分けて加え、糠がダマにならないように、全体に塩水が行き渡るように混ぜます。
糠が耳たぶぐらいの柔らかさになったら、「捨て漬け」用の野菜をぬか床の底に押し込みます。
朝夕1回ずつ底の方からかき混ぜます。
2日ほど経過したら捨て漬け野菜を取り出し、捨て漬け作業を2週間ほど繰り返します。
日本三大漬け菜【Three big pickles in Japan】
野沢菜漬け【Nozawana pickles】
野沢菜(のざわな)は、アブラナ科アブラナ属の二年生植物で、信越地方で栽培される野菜で、その野沢菜を漬物にしたのが野沢菜漬けです。
高菜漬け【Takana pickles】
広島菜漬【Hiroshimana pickles】
酢漬【Pickles】
酢漬(すづけ)は、塩漬けにしたものを酢につけて酸味をつける方法です。らっきょう、きゅうり、キャベツ、たまねぎなどが代表です。
キャベツの酢漬【Pickling of cabbage】
キャベツは水分の多い食材で、噛み応えがあり、「ビタミンC」や「ビタミンK」が豊富に含まれています。
ビタミンCは水溶性ビタミンで、「コラーゲン」と呼ばれるたんぱく質をつくるのに不可欠な要素なため、美容に欠かせないとされています。風邪の予防や疲労の回復などにも効果があります。
ビタミンKは、血液の凝固促進や骨の形成に貢献しています。
また、ビタミンUもキャベツに含まれており、肝臓の働きを強くすると期待されていますので、キャベツの酢漬を食べることで、美容効果やダイエット、肝機能改善などの効果も期待できます。
漬物に必要なもの
樽【Barrel】
杉製 漬物樽 (ステンレスタガ) 11L<11L>
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アデリア ル・パルフェ 密封容器500 6個セット H-7564
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漬物石【Pickle stone】
漬物石(つかものいし)の役割は、漬物を漬ける工程において、白菜やキュウリなどの素材と塩などの塩分濃度が濃いものを密着させることで、素材から水分が抜け出て、その反対に塩分が素材に浸透してうま味を凝縮させる「浸透圧作用」を利用していますので、上から重しをすることでその作用を助ける役割があります。
自然の石を利用したり、プラスチック性の重りも販売されています。
TRUSCO 重石(おもし)丸型 5.5KG型 TW5.5M
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