七草粥とは【About Nanakusagayu】
1月7日には七草粥(ななくさがゆ)を食べて、1年中病気を防ぎ長寿と健康を祈ります。
七草粥には、健康長寿以外にも「魔よけ」「豊作祈願」などの願いがこめられているのと同時に「医食同源」の知恵を生かした健康食です。
七草粥を食べる由来【Origin of eating Nanakusagayu】
日本では、正月の7日に七草粥を食べるという習慣は、古くからあり、宮中ではすでに奈良時代に、中国の菜粥を食べる風習があったようです。
七草粥の材料
七草はいずれも越冬性植物で、刻んでお粥に炊き込みます。七草粥は万病を除くと考えられおり、長寿の願いを込めて食べるものと言われています。おせちや餅で酸性になった血液をアルカリ性に戻すための昔の人の知恵です。
しかし、七草の種類は時代や地方によって異なります。
「セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ(ハコベ)・ホトケノザ(コオニタビラコ)・スズナ(カブ)・スズシロ(大根)」が一般的ですが、七草を五種類だけとしたり、雪の多い地域では、ニンジン、ゴボウタラの芽などにしているところもあります。
七草粥の作り方【How to make Nanakusagayu】
七草粥の効能【Efficacy of Nanakusagayu】
七草粥の摂取カロリーは、お茶碗1杯分150g程度で約140kcalとヘルシーな食事です。
白米では、250kcal程度なので、ダイエット食ともいえます。
お正月で食べすぎ飲みすぎた分を、七草粥で差し引くという考え方もありでしょう。
しかも七草には、栄養分・薬膳効果が期待できる食材ばかりです。
セリ【Dropwort】
免疫力を高めるビタミンCやミネラルが豊富で、解熱や神経痛、老化防止、食欲増進、リウマチ、貧血症などに効果があるとされています。
ナズナ【Arabidopsis】
アブラナ科の2年草で、三味線のバチに似ていることから三味線草、ペンペン草とも呼ばれています。殺菌・消炎・止血・血液循環促進・抗菌などの効能があります。
ゴギョウ【Jersey cudweed】
キク科の2年草で、母子草(ハハコグサ)とも呼ばれています。咳止め、痰を切るといった効能があるため、喘息の咳を止め、痰も切り、風邪の予防薬として利用されていました。
ハコベラ【Common chickweed】
ハコベとも呼ばれています。止血、利尿作用、鎮痛作用に効果があり、胃腸に効果があり、歯槽膿漏の予防薬としても使われていました。
ホトケノザ【Henbit】
キク科の2年草で、タビラコとも呼ばれています。アトピー改善に効果があると言われています。
スズナ【Turnip】
アブラナ科の1年草で、いわゆる蕪(カブ)を指します。消化促進、便秘、疲労回復、鎮静作用などの効能があるとされています。
スズシロ【Daikon)】
アブラナ科の1年草で、大根(ダイコン)を指しますが、七草粥では小ぶりのものを利用します。消化促進、風邪の特効薬とされています。